皆さま、遅筆すぎる新年のご挨拶です。

谷津店の開店からもう40年ちかいのでしょうか・・・
おかげさまで新築のお店もアンティークと呼んで頂ける様になりました
店主ともどもポンコツになってしまう勢いです(笑)

昨年中もいろいろな出来事がありました
八幡店には「アド街」が取材に来てくれたり
谷津店に関しては村上春樹さんのノーベル賞受賞に向けての取材など・・・

そうそう、雑誌ブルータスの取材(星野道夫さんの企画)では女優の蒼井優さんと握手ができました
不覚にも蒼井さんファンの私はすっかり上気してしまい、記念撮影のお願いを言い出せず
柔らかい手のぬくもりだけが記憶というお土産になってしまいました、はは

珈琲一杯商いながら
いろいろな機会を頂戴し、不思議な体験をさせて頂きました
これもひとえに、長きにわたりお店を応援くださるお客様のおかげです

感謝の言葉はなかなか言い尽くせないのですが
変わらないcafe螢明舎の在りようにて代えさせてください
ありがとうございます

どうぞ今年もよしなに。。。




一番楽しみなのは私かもしれません(笑)
「んんまい!!」自らが褒めちぎり悦にいってしまう逸品です
確りしたボディー、キリとした苦味が醸し出す糖分は豆の力です

もちろん看板はロア・ブレンドとケア・ブレンドですが
初物のカフェ・グラッセには毎年心がふるえてしまいます。

いや~1年ぶりのかきこみになってしまいました
各方面よりおしかりを戴きながら新年のご挨拶です

旧年中もご愛顧を賜り深く御礼申し上げます
おかげさまで忙しい毎日でありました
新年もどうぞよろしくお願いいたします!!

なんて恐ろしく遅すぎですね

それにしても昨年は大変な1年でありました
書きたいことは沢山あったのですが
躊躇しながら書き込めなかったと言うところが正直なところです

螢明舎という形を維持してゆくためにどうしても避けられないことばかり
98%は何の問題が無くとも2%の小骨が引っかかると気になって仕方がありません
川の流れに逆らうがごとく足を踏ん張ってのの毎日でした

アメリカンビジネスモデル
情報であったり、学びであったり
とくにコーヒーそのものへの概念がとてもステレオタイプなんです

それらを否定するのではけしてないのですが
何にでも定型の物差しをあてがうのは想像力の後退であり
情緒にかける世界になってしまいます

そんな閉塞を感じながら

コーヒー一杯、イマジネーションのドアをノックしながら
内なる宇宙へのアプローチを怠ることなく
大事な世界を守ってゆきたい螢明舎でありました

これからは少し本音をご披露しちゃおうかな。。。







本年もよろしくお引き立てのほどお願い申し上げます

とごあいさつしながら
ずっとやってる螢明舎は月初の木曜日でしかありません(笑)

日々の仕事をこつこつと継続してゆくこと
我々のスタンスはかわりません
美味しい珈琲、美味しいお菓子、美味しい食材をお届けできるよう
精進してまいりたいと思います

皆様におかれましては
護りある2015年でありますようにご祈念申し上げます

PS

年末の紅白は椎名りんごと石川さゆりにつきましたね
なんか同じ匂いが感じられるのは私だけでしょうか・・・(笑)
あっという間に一年が過ぎようとしています
冬季オリンピックがあった様な気がしますし
W杯があったような気もします

そんな、何がなんだか解らないまま
年末年始のお知らせをさせてください

谷津、八幡店、ともに31日まで
ただし夕方18~19時ごろにはめどを立たせてください

新年は、谷津店は12時~
八幡店は10時ぐらいから開店いたします

ちょっと早いですが・・・

2014年、cafe螢明舎
谷津店、八幡店ともどもお引き立てくださり
深く御礼申し上げます

2015年も気持ちを引き締めて頑張って参りたいと思いますので
なにとぞ、よろしくお願いいたします。

星野直子さんが届けてくれた作品
一頭のグリズリーがこちらを見詰ている

「直子さん、これは星野さんだ。。。」

私は言葉を失い鳥肌がたってしまった
こみ上げるものをコントロールできない・・・

18年前、カムチャッカに向かう星野さんの背中に声をかけた
「いってらっしゃい、気をつけてね!」
私は、この旅が最後の旅になってしまうのをどこかで知っていた

そして私の時間も停止した

夕日なのだろうか・・・精悍なグリズリーは眩しそうにこちらを気にかけている
あの日、振り返ってニヤリとした星野さんである

「星野さんおかえんなさい!!」

18年の空白、私の中の何かが溶けていった。

知り合いを尋ね、用事を済まし、必ず立ち寄るバルがある
特にこの界隈はタバコが決定的に吸えないのであるが
このバルだけは美味しい料理にワイン、そしてタバコがすえるのである

しかも昼から営業しており、ピンチョスと軽く泡を一杯(値段も安いのである・笑)
そして、のうのうとタバコが吸える
不良親父には聖域である

この日も用事を済まし、バルへまっしぐら!50mも手前からタバコを握りしめ・・・である

あれ?・・・看板が消えている、そして、張り紙が・・・
「諸事情により昼の営業はお休みさせていただきます体制が整い次第再開いたします」
が~~ん!中にスタッフが見えたので声をかけてみると「人手不足とのこと」・大涙

私の喫煙タイムが。。。
しばし途方に暮れておりました
仕方がない、ピンチョスは諦めてとぼとぼと近くのカフェに

ニコチン切れでバルまで猪突していたゆえ気づきませんでしたが
ランチに泡を注文すると¥350とある(一服はテラスでさせてくれるのでは・・・?)
うわ、ラッキー!とばかりに飛び込みました

あれ??明るい日差しが差し込む清潔な店内は私以外は全員女性
しかもです、多くは乳飲み子を抱っこした若いお母さんたちです
し、しまった!とばかり慌ててタバコをしまい席につく

と・と、隣の方が授乳されています!!
サッと前掛け状のタオルで隠されましたが
きっと呆然としていたのでしょう、ニッコリと微笑み、会釈をくださいました

うっとり・・・美しい、あまりの美しさは聖母マリアのごとく・・・です
思えば数十年前はよく目にする光景ではありました

気がつけばあちこちに美しくもたおやかな光景が
私が入店しなければ前掛け状は無かった世界なのかもしれません
いったい何次元に足を踏み入れてしまったのでしょう



バークレーに滞在していたとき
ソニーロリンズのライブにでかけました
サンフランシスコの港湾地区、デンジャラスゾーンである

地図を片手にうろうろしていると、ほんの少しの街灯に廃墟だらけのエリアに出てしまった
建物は崩れ落ち、ガラスというガラスはすべて割れ壁にはペンキの落書きだらけだ、やばい!!
次の瞬間強いライトがズバッと私に目掛けられた

決定的にやばい!!!
強い光の向こうのシルエットは2メートルはあろうかという大男だ、絶体絶命にやばい!!!!
逃げようとした瞬間、がしっと腕をつかまれ、恐怖でひきつった

GET、AWAY、FROM、HERE、 N~~OW

一語ずつゆっくりと威圧する野太い声・・・警官であった
お前が入り込むエリアでは無い、という事らしかった




泡を口にすることも無く、注文のパスタもそこそこに

get away from here N~~OW

一服ができたのは2時間後、螢明舎のカウンターの中であった。









このところ螢明舎が沢山のメディアに露出しました
新聞、雑誌、はてはTVのぶらり系バラエティー番組まで・・・

消えて無くなりそうな灯火を
日々そっと背中を押してくださるお客様への感謝が絶えません
スタッフ一同、気張って仕事をしてゆきたいと思います・親指!

ライターさんやカメラマンさんとの出会いもありました
世代の違う方からの目線に、驚くやら恐縮するやら
取材とはとても楽しいものですね

時間の経過は、在りようまで違った世界を加味させてくれるんだな~なんて
私の方が逆取材なんて場面も沢山ありました・笑

そして、そんな影響でご来店くださったお客様
谷津店では、谷津遊路商店街にいらっしゃる理由もなかったようなお客様が
(周辺には津田沼やららぽーとなどがあるので・・・)

生鮮3品などとても安いお店が沢山あることを知っていただいたり
美容室やおしゃれな雑貨屋さんがあったり
谷津バラ園の素晴らしさを再認識していただいたり

商店街の一員として、微力ながら貢献できたかな~などと

八幡店では、都内からわざわざご来店され、あまりの近さ便利さに驚かれていたり
いままで乗換えだけで通過していた方々が本八幡に足を止めてくださり
街の面白さについてもずいぶんと拝聴いたしました

とくに様々な飲食店、美容院の多さに驚かれていたり
「住みたい!」なんて方も
面白いのは八幡周辺にお住まいでも八幡の街を利用されてなかった方の多さにびっくり

螢明舎がきっかけに街への好奇心を増幅していただけたら嬉しいです・・・もちろん微力です・汗

コーヒー一杯のイマジネーションが
微笑みとともに頂戴した宝物が沢山ありました。






1970年代ごろシュールレアリスムという奇怪な世界に惹かれた
特に際立っていたサルバトーレ・ダリは奇怪な世界観を緻密な描写力によって
十代の後半、わけの解らない焦燥な日常に強烈な形而を与えてくれた

スペインの北東部、ほとんどフランスとの国境近くにダリが住む別荘はあった
バルセロナから高速道路をぶっ飛ばして3時間ほどかかったのであろうか・・・
地中海を臨むカダケスの入り江

私はとっさに塀を乗り越えて忍び込んでやろうと試みた
壁に手を掛け顔を覗かせた瞬間、まるでライオンほどもあろうかという大きなシェパードが
ニコニコと(・・・かどうかは解らない)ドタドタと、シッポを振りながら塀際まで突進してきた

カダケスの入り江を独占するかのような佇まいは
頭にいくつもの真っ白な卵をひるがえし、まったく人気を感じさせないでいることを除けば
巨匠の終焉の地に相応しい威厳をたたえていた

侵入をあきらめた馬鹿は、そのとき初めてダリのリアリズムと直面したのです
『カダケスの入り江』、そこは心象にある溶けた時計がないだけで
現実の風景として、まったくそのまま、そこにあったのである

私は村上さんの作風をあまり知らない
形而を造形されるのであろう作家としてあまり馴染めずにもいた
そんな氏の作品を何故唐突に手にしたのか・・・そして、ある作品にであってしまった

文中のあるエピソードが・・・
それは心象の風景であるはずの『入り江』がそこにあったように
30年も前の接点でしかない私にとって現実的な風景として迫ってきた

今や村上さんはノーベル賞を取るのではないかと言う世界の巨匠である
けしてそんなことは無い筈であるが、少なくとも私自身への形而として
けして冷静ではいられないエピソードが情景として織り込まれていた

作品中、「記憶は大切」とある。。。
なんでも簡単に忘れてしまう私にとってはあまりに愕然とする形而な世界
冷静ではいられない作品と出会ってしまった。


心謎解色糸、「こころのなぞとけたいろいと」と読みます、鶴屋南北の世話物
若手の公演である、染五郎 、 松 緑、 菊之助、七之助
それはもうご贔屓の叔母様方でごった返しておりました(笑)

オペラも歌舞伎もさほど好んで出かけるほうではなく
楽しみは幕間のシャンペンであったりお酒であったり
まったく不埒なお客でございます

それでも勘三郎だけは大ファンで
浅草歌舞伎に出かけられなかったのは一生の不覚であります
今では死語になりつつあるでしょうが「男の色気」がたまりませんでした

さてさて若手の様子はどんなものなのか・・・
家業をきちっと継いで行く名家のお坊ちゃま達
『男の色気』に磨きをかけるには、最近の社会環境ではちとアゲインストですね

『いずれ』を毎度後悔しながら、愚図な己を納得させるためにも
玉三郎を見逃さないよう心せねばなりません

ほろ酔い加減で歌舞伎座を後にして、久々に銀座のギャラリーをほっつき歩き
付き合ってくれる女房も偉いもんです。