そんなある日 普段けして泣き言を言わない強情者が 「兄貴、調子が悪いんだ、病院に行かせてくれ」 「おまえ、ふざけるな!年末の忙しい時になに考えてる! 2日我慢しろ!シフトを整えるから」 まったく鬼です……
弟は、三が日が明けて病院に歩いてゆきました すると病院から呼び出しの電話です、入院であること、私に来院する事 着替えなど持参し、半信半疑で医者の元へ出かけました 「お兄さん、肺ガンです、余命は2週間」そう告げられました 見せられたレントゲンは真っ白で肺の痕跡がうっすらと…
「は?」
「兄貴、悪いなーシフト大変だろ・・・」
あっさり2週間で逝きました 看護師長さんから最後にこう告げられました 「立派でした、本人は大変な苦しみのはずなのに、 痛いの・い・もありませんでした」 「こんな患者さんは私の経験ですが、会ったことがない」
|