家具について

cafe螢明舎はアンティークだよ、とよく言われます
まあ、店主が骨董品だと言われればその通りなんですが(笑)

実はすべてが注文制作して頂いた物なのです
谷津店はブナ材やブビンガ材をつかって私がデザインいたしました
直線ばっかり、シロート丸出しの逸品です(笑)

八幡店はテナントゆえ
インテリアを自由にあそぶことができなかったので
家具に重きを置こうと考えました

テーブルは、鹿児島にある知り合いの障害者自立支援施設で
私のデザインを元に造っていただきました、特徴は漆塗りなんですよ
しかし、椅子は難しくて作れないと言われてしまいました

「やばい・・・」

椅子が夢に出てくるほど追い詰められ、探しまくりました
そこで遂に辿りついたのがシェーカー家具でした



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18〜19世紀、静謐をもってよしとする敬虔なクリスチャンが
唯一の収入源として造っていた家具です
その戒律は厳しく現在では消えてしまったシェーカー教徒の家具
そのデザインを復刻した職人さんがいたのです
松本で工房を開いていた家具職人「梶山さん」がその人でした

シェーカー家具の日本第一人者として名を馳せていた方なのですが
強烈な作家魂で…(正直ちょっと怖かったです…笑)
「お店を満たすほど沢山造れやしない」とぜんぜん受け付けてくれません

シェーカー家具は「楓・かえで」と言う材木を使い
軽くて、しなやか、ですが扱いが非常に難しく
おまけに材料として寝かせたものは貴重で量がない
たとえば、どこぞの大物ロックギタリストの
「タイガー模様」、ヴァイオリンの背板など
大変な値がついてしまうものなんだそうです

私は梶山さんの「気」に負けないように
必死に喰らい付き、説得、お願いし続けました
朝一番にお邪魔して、やっとご理解を頂く頃にはもう真っ暗

ついに根負けしてくれた梶山さんは
「開店に間に合うように総て揃えてくれる」と約束してくれました
おまけにサイドボードや譜面立て、
ウインザー調の肘掛け椅子などもプレゼントしてくれ
足りない分は桜材の椅子を用意してくれました…

梶山さん、貴重な仕事をほんとうにありがとうございました
しかしながら、お店の歳月とともに
一番弱い和紙でよりあげた座面が痛んでまいりました
座るのにさほど支障はないのですが
「いつでも修理するよ」と言ってくれた梶山さんは
他界され、後継者も残せませんでした
仕事を継承する難しさは、象徴的な難問ではと感じてしまいます

お客様にはご迷惑では有りますが
貴重な椅子・道具を使い続けるのも
cafe螢明舎にとっては大事な価値観です
必ず直してくれる職人さんを見出せるまで
暫しのご寛容をお願いしたいと思います

最後に秘密をひとつ…

八幡店には大げさなサイドボードがあります
星野さんの貴重な本も有るのですが
実は、真ん中にちょこんとある
「ロダン(カミーユの首・習作)」の為にデザインした入れ物なんです
ふ・ふ・ふ………

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