私のワインの原点である
第2次ワインブームのさなか
仕事に絡めながらの好奇心ではありましたが
珈琲そっちのけでどっぷり浸からせて戴きました
彼のお店
シェフは、田崎信也氏が世界No.1になる直前まで
一緒にお店をやっていたツワモノです
当時のワイン界でも名店として存在しておりました
沢山のスタッフは全員ソムリエ
給料の大半はワインにつぎ込んでしまう兵ぞろいでした
素人知識を受け付けない
プロフェッショナルな匂いのプンプンする雰囲気は
知ったかぶりには厳しく
酔っ払いには優しいお店でした
当時、70~90年前半頃までのビックビンテージを
とても安く提供してくれ
2本、3本、飲み過ぎてしまい
「もう一本」なんて言おうものなら怒られました
ジビエのころは
「シモちゃん、鹿のいいのが捕れたよ」
フルーツのような香りのカルパッチョをおかわりさせて戴きました
「シモちゃん、熊が捕れたよ」
これは機会にめぐまれず、いまでも残念に思っています
「これがいいよ」と用意してくれるワインも絶品で
目玉なんか飛び出しませんが
腰が砕ける美味しさでした
おかげさまで知識はそっちのけです
ザックバランにかかわる事
楽しむ事ばかり教えていただきました
そんな名店が10月の終わりに去って行きました
基準値を無くし、いったいどうしたらよいのでしょう
頼みの綱といえば
最後までシェフの右腕であったソムリエ氏
彼の未来についてゆきましょう。