フェルメール

「地理学者」を観にでかけました
フランドル絵画展の目玉です

しかし、残念な事にハレーションがひどく画面として表情に乏しい完成度
パンフによると同じテーマの作品がもう一点あり
そちらの方が格段によろしい・・・
習作に準ずる一枚なのではと推察いたしました

もちろんあのケバケバしいフランドルの画家たちのなかでは
一線を課す存在感ではあるのですが
貴重な一枚としては弱腰な感想をいだきました

芸術と言うのが時々の国力と正比例するならば
かつて、日本がバブル経済を謳歌していた頃は
ありとあらゆる作品群に値打ちが付きました

具象でも抽象でも市場に載り
巨匠といわれる作家は内外を問わず珍重されました
それは投資でもあり、版画にいたっては身近な投資といっても過言ではありませんでした

その後、悲しい結末やドラマも沢山あったようでしたが
フランドルの画家たちもそんな時代背景に力を得ていたのでしょう
そんな画風を感じないわけにはいきません

フランドルは気持ち悪い・・・
やすっぽい風景画や静物画はテクニックのオンパレードです

しかし、画学生時代にきちんと触れておくべきだったのでは・・・
と自問すれば
説明的な質感を苦手としていた傲慢な若造として、反省しきりではありました(笑

とはいえ、特出すべきはレンブラント

美というテクニックをを競い合う作家群において
ほんの小さな作品ではありましたが
偉才を放つ品格と存在感は圧倒的でした

フェルメールの習作(?)レンブラントの習作(?)
やはり「白」なんだな、そんな充実感を手土産にすることが出来きた一日でした。

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