


ここでは私の得意分野を生かすことができました
画学生時代散々苦労したデッサンがこんな形で答えをくれるのかと
正直自分でもびっくりいたしました
この場合、デッサン力とは物を写し取ることではなく
何事であるのかを読み取り
概念として意図的に造り上げる術
とでも申しましょうか
理屈っぽくて恐縮です(笑)
お店といよりは彫刻、オブジェとして取り組みました
工程としては私がラフスケッチを起こし、建築士に図面にしてもらい
大工さんに形にしてもらう…とまあ話は簡単そうなんですが
問題は、現場で設計変更をどんどん要求してしまう小理屈ばかりの私です…
結果どうなるかというと…(汗)
谷津店の場合は
「こんじゃ柱がたんねえ!」「強度はどうすんだい!」
「こんな傾斜じゃ和瓦はのんねいやい!」
「横だって言ったじゃねえか、縦にすんのかい!」
「こんな良い材料床に使う馬鹿はいねぇ!」(ちなみに、桜です)
「こんな面積、漆喰がおっこったってしんねえぞ!」
八幡店の場合は、2店舗目ゆえ少々成長して
「こんな長げーカウンターどっからいれるんだい!(ちなみに7mです…汗)」
という程度…
いや〜、あげたら限のない罵声が飛び交い、戦争でした(笑)
特に谷津店は、完成までにほぼ1年近くかかってしまいました
宮大工の流れを組む方が取り組んでくださり
瓦にいたっては「おらあノイローゼになりそうだ・・・」と
一枚一枚銅線で吊ってくれました
カウンターの変更は間に合うことが出来ず
1mばかり継ぎ足しになってしまったのは残念の極みです
携ってくれた職人さん達、ほんとうにありがとう
谷津店は未だ建っております、瓦も落ちません
床も指示どおり定期的に油をひいております
八幡店はテナントですので限りがあり、そういった難しさはありましたが
カウンター以外はすんなり作り上げる事ができました(笑)
そうそう、材木屋さんも安くおろしてくれて(汗)、ありがとう!!
