珈琲の話

cafe螢明舎の珈琲は
味としての表現をブレンドに象徴しています
ストレート珈琲は「味のイメージ」を構成する素材達
それに向けてどのような選定、焙煎、調合、抽出をしてゆくのか…

ロースターは世界で流通しているなかでも
ほんの一握りといわれる極上の豆を手に入れる事から
仕事としての歴史、経験値を主張します

選ばれた豆たちは
セラー(温度、湿度を管理された蔵)でエイジング(熟成、醗酵)
緑色の農産物としての出生を昇華させ
褐色の「味としての素材」に変貌いたします

そして、それぞれの産地がもたらす個性やポテンシャルを
五感を摺り合わせるようにゆっくりと
深く深く焼いてゆくのです

センサーはロースターの掌であり
情念ともいえる経験の技
それをフレンチローストというのであれば
きっとそうなんでしょう……

cafe螢明舎では
ネルのハンドドリップを用います
中世からの伝承は、純度の高い、濃厚な味わいとして抽出
専用ポットでデキャンタージュする事で
ボディーの立ち上がりを待ちながら味を落ち着かせます

抽出後30分〜3時間ぐらいの間に
味としてのピークが訪れるように目安を置くのですが
抽出のテクニックが求められます

時間の経過は世界中から遣って来た個性たちに
調和をもたらし、円やかで平和
コクの深い味わいとなって姿を現します

デキャンタ用ポットとから
一人前120ccをイブリック(加熱用専用鍋、手打ち銅製です)に移し
60〜65℃に温められサーブされます

様式を踏まえ
より単純に磨き上げること

それが
cafe螢明舎の仕事です。